イギリスで実験に、ダチョウみたいなオーストラリアの鳥、エミューを使っている、その結果、6羽が死んだ、けしからんというような話です。
エミューはカンガルーと並んでオーストラリアの国の紋章に使われています。私は、センチメンタルな、かなり感情的な議論だと思いますけどね。
使ったイギリス側の議論は、エミューは2本足で立つので、2足歩行のヒトの股関節に関した実験に適しているということです。
それに対する反論が、じゃあ、イヌもヒトも眼が2つだから、イヌを実験に使おうじゃないかってものでした。
このおセンチは少し前から始まっています。この間、歴史上で最初にカンガルーが描かれた絵というのが、イギリスで競売に付されました。
この絵、オーストラリアの国立美術館かなんかが前々からとっても欲しかったようです。
ところが、David Attenboroughという動物のドキュメンタリーでおなじみのイギリス人がある資産家と組んで、イギリス国外に出ないように落札しました。
この絵は、オーストラリアで実物のカンガルーを見て描いたわけではなく、オーストラリアに来たヒトの話と持って帰った毛皮を参考に、イギリスで画家が描いたものです。
最初のカンガルーの絵とは言っても、白人が描いた最初ということで、オーストラリアにそのずっと前からいたアボリジニーズの人たちはずっとずっとまえから描いてます。
イギリスにとっては、かつての大航海時代というか、大英帝国がオーストラリアを「発見」した当時の歴史的資料でしょう。
私、思うに、オーストラリアの言い分は、誰かが私の写真を撮ったから、それが欲しい!っていうようなもんだと思うんですけどね。私が昔撮った写真だから私がもっていたい!っていうんじゃなくて。
まあ、おかげで、今朝は、どっかのスターの大写しでもなく、犯罪者や政治家の大写しでもなく、エミューの顔の写真で、朝を迎えることができました。